一般社団法人 日本整形内科学研究会

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JNOS理事論文紹介 – 整形・災害外科(金原出版2020年9月) - お知らせ

整形・災害外科(金原出版)の2020年09月増大号(63巻 10号) 整形外科診療におけるエコー入門―さあ使ってみよう超音波」に、当会理事らが論文を執筆しました。

本特集の企画者・田中康仁先生(奈良県立医科大学整形外科教室 教授)は、2021年7月開催の第32回日本整形外科超音波学会(新型コロナウイルス感染症のため1年延期)の大会長であり、この大会では当会からも、ファシアや用語定義、そしてハイドロリリースなどに関して教育講演、シンポジスト、演題発表などを予定されています。

整形・災害外科(金原出版)2020年09月増大号(63巻 10号) 当会理事執筆論文

  1. 整形外科診療におけるエコー導入の実際(谷掛洋平)
  2. 基本的テクニック-エコーガイド下fasciaハイドロリリース:適応疾患・手技の実際について(洞口敬)
  3. 部位別テクニック-腰・殿部診療におけるエコーの有用性(吉田眞一)

特に、洞口理事の論文は、世間で誤解されている「ファシアfascia」や「ハイドロリリースHydrorelease」の歴史、定義、具体的な手技(ハイドロダイセクションとの差異)含めて、非常に具体的に分かりやすく紹介されており、本分野を正確に理解されたい方々にとっては、必読の論文と言えます。

谷掛理事の論文は、エコー導入時における、現場の導線、診療場所の制限との調整、など環境に応じたセッティングに関して詳細に説明されており、机上の空論ではない運用例について学べます。

吉田理事の論文は、腰殿部の多様な発痛源の診察・エコー評価、関節内と関節外の治療の融合を言語化し提示されており、「新しい時代の腰殿部の局所評価・治療の先駆けを走り続け、日々進化し続ける、その技術」と「治療者としての魂・哲学」が滲み出ています。

 

なお、本雑誌では、2017年06月号(60巻 07号)「整形外科疾患に対するエコーガイド下注射の最前線」においても、当会理事が執筆した論文が掲載されています。

両論文とも、診断・評価に重点を置いた、「〇〇痛」→「ここに注射すれば効く」→「効いた!」という短絡思考の診療とは一線を画した古くなることのない論文ですので、ご参頂ければ幸いです。

整形・災害外科(金原出版)2017年06月号(60巻 07号) 当会理事執筆論文

  1. 急性頚部痛の鑑別とエコーガイド下注射の適応(小林只、木村裕明)
  2. 非特異的急性腰殿部痛におけるエコーガイド下hydrorelease(白石吉彦)