一般社団法人 日本整形内科学研究会

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当会におけるファシアの研究状況について - お知らせ

2021年1月27日8時15分からNHK総合テレビの”あさイチ”にて「コロナ禍のおうち時間に! 体メンテナンスの新常識“ファシア”」というテーマでファシアに関する紹介がありました。

その後、多くの医療関係等の方々から当会のファシアの研究に関するご質問をいただきましたので、本ページにて改めてご説明をさせていただきます。

■ファシア(Fascia)とは?

Fascia は英語起源の名詞ですが、今現在、それに完全合致する日本語は存在せず、当会が2018年10月に学術的議論を経て「ファシア」と表記命名しました(経緯の詳細はこちら)。

また、英語の世界でもFasciaの定義について、今現在も議論をされています。最新の国際学会の等による定義、当会が提唱する定義ほか詳細は当会の「医療関係者へ」のページをご参照ください。現状、非医療者向けの解説としては、「全身にある臓器を覆い、接続し、情報伝達を担う線維性の立体網目状組織。臓器の動きを滑らかにし、これを支え、保護して位置を保つ(2020年3月JNOS)」としています。

熊谷総合病院 泌尿器科 川島清隆先生の撮像

熊谷総合病院 泌尿器科 川島清隆先生の撮像

■一般社団法人 日本整形内科学研究会(JNOS)とファシア(Fascia)の関係

当会では、体の痛み、痺れ等の原因の一つの可能性として、以前よりファシア(Fascia)に着目をした、基礎研究、治療技術の研究を実施してきました。以下に主な活動履歴を掲載いたします。

1.FIFTH INTERNATIONAL FASCIA RESEARCH CONGRESS (第5回 国際Fascia研究学術大会) 参加・最優秀賞受賞

2018年11月14,15日にドイツベルリンで行われたThe Fascia Research Society (FRS, Fascia研究会, 本部アメリカコロラド州)主催の FIFTH INTERNATIONAL FASCIA RESEARCH CONGRESS (第5回 国際Fascia研究学術大会)に、当会理事が複数参加いたしました。

FRC

この学会では、当会理事・副会長の銭田 良博先生(株式会社 ゼニタ 代表取締役社長)と当会理事 今北 英高先生 (畿央大学大学院 健康科学研究科教授)が研究発表を行い、今北 英高先生の発表はこの学会における「The Best Basic Science Abstract Award(最優秀基礎科学要旨賞)」に選ばれました。

詳細は、【発表・受賞報告】FIFTH INTERNATIONAL FASCIA RESEARCH CONGRESS (第5回 国際Fascia研究学術大会)のページを参照ください。

2.イタリア Padova大学 人体解剖学研修

2019年2月に当会浅賀亮哉会員(木村ペインクリニック)がイタリアPadova大学でのファシアに関する研修に参加し、最新のファシアに関する知見を得ています。

3.イタリア Padova大学 人体解剖学・運動科学 教授 Carla Stecco先生 JNOS 日本特別講演会 

2019年8月31日 東京品川にて、整形外科医でイタリア Padova大学 人体解剖学・運動科学 教授 Carla Stecco先生によるJNOS 特別講演会 を開催しました。Carla Stecco先生は筋膜・ファシア研究に関して、多くの発見をされ、各種学会での講演活動及び多数の論文・書籍を執筆されている世界的に非常に有名な方です。(公式プロフィール)

日本国内から非常に多くの医療関係者の方にご参加をいただいき、日本においてファシアの最新の研究状況を知る非常に良い学術講演となりました。

詳細は、【報告】2019年8月31日 Carla Stecco先生特別講演 を参照願います。

4.第1回 日本ファシア会議

2020年11月29日に特にファシアのみに着目した学術会議「第1回 日本ファシア会議」を開催しました。当日は日本国内のファシアに対する研究者の方々による、色々な角度からのファシアに関する講演があり非常に有意義なものになりました。

詳細は【報告】第3回JNOS学術集会・第1回日本ファシア会議 をご参照ください。

尚、当日の収録動画は参加申し込みされた当会会員には、アーカイブとして公開済みです。

また、当日の講演で特に有意義なものをyoutubeにて一般公開しております。詳細は【大会長講演他の限定公開】第3回JNOS学術集会・第1回日本ファシア会議 2020年11月開催 を参照ください。

5.エコーガイド下 fascia(ファシア)リリース

当会では痛み、痺れ、肩こりなどへの対処方法としてエコーを画像の下でfasica(ファシア)へアプローチをする「エコーガイド下fasciaリリース®」の研究を進めております。

エコーガイド下fascia(ファシア)リリースには、以下が含まれます。

  • 注射によるエコーガイド下fasciaリリース(=エコーガイド下fasciaハイドロリリースTM
  • 鍼によるエコーガイド下fasciaリリース
  • 徒手によるエコーガイド下fasciaリリース
  • 手術によるエコーガイド下fasciaリリース

詳細は以下をご参照ください。

エコーガイド下Fasciaリリース

■入会案内

当会では、当会の事業内容、研究テーマに賛同して一緒に活動をする事を希望される医療関係者の会員を募集しております。また、当会では多職種連携を目指しており、幅広い医療関係者の入会も歓迎しております。

詳細は入会案内を参照願います。