一般社団法人 日本整形内科学研究会

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【講義資料公開・報告】第17回 JNOS ウェビナー[Web Seminar] (2020年10月31日[土]開催) - お知らせ

一般社団法人 日本整形内科学研究会では、2020年10月31日(土)  に第17回 JNOSウェビナー[Web Seminar] を開催いたした。

これは、昨今のコロナウィルス感染拡大防止対策のみならず、従来からいただいていた、実際の集会、セミナーに参加するのが困難であるのでオンライン講座などをもっと積極的にやってほしいという要望に応えるものです。

概要:第17回 JNOSウェビナー[Web Seminar] 講義

第17回JNOSウェビナーは「エコーセミナー4:Dr.永野のエコー描出技術 上肢編 その2~一般化を目指した学習方法~ 」をテーマに開催しました。

今回は、数多のエコーセミナーに参加され、そして多くの診療現場を訪れ、その臨床と学習のノウハウを貪欲に学び続けてきた、永野龍生先生(JNOS理事、永野整形外科クリニックによる第2回目のウェビナーになります。

参照:第1回目の永野先生のウェビナーは以下。

第11回JNOSウェビナー(2020年8月1日)「エコーセミナー 3:Dr.永野のエコー描出技術 上肢編 その1~一般化を目指した学習方法~」報告ページ(講義動画会員公開)

今回もまた、新人理学療法士らへの院内教育に一般化しようとした試み、教える側の理学療法士との連携、なにより「スタッフと供に学ぶ」その姿勢について、スタッフらと協業して作成した2画面配信システムおよび学習資料作成について、その実例を交えながら、コロナ時代における整形外科クリニックの在り方をも示唆されるような先駆的な活動の試みに関してご提示頂きました。

当日は、座長である谷掛洋平先生(当会理事 会員管理局長、谷掛整形外科医院)のコメントおよび質疑応答を踏まえながら、約90分の講義と情報提供で開催され盛況でした。

  • 谷掛洋平先生による開会の挨拶の後、洞口敬先生(当会副会長)による、講師紹介と今回のウェビナーに対する期待をお話頂きました。
  • 講義では、著作権への適切な配慮(引用・転載元への著者および出版社に対する許諾手続き、必要な解剖図の作成作業、これら謝辞掲載など)をされながら、永野先生が「これまでに、どこで、誰から学んだ技術やノウハウであるか」を丁寧に提示し先駆者への敬意を述べならがも、これらの技術・ノウハウを融合させた「永野メソッド」ともいえる、院内学習用に作成された診察・エコー解剖の動画について、以下の作品を提示頂きました。
  1. 【背景・目的】Withコロナ時代において
    1. 当院(永野整形外科クリニック)への影響:前年度との比較(経営指数含む)
    2. 当院が実践したこと:感染対策、診療スタイルの修正、サーモグラフィの活用、換気対策など
    3. 当院が目指し進めてきたこと:理学療法士のモチベーション維持、診療技術向上、学習とアウトプット(2画面動画作成、著作権等コンプライアンス、問診技術)
  2. エコープローブ操作のコツ:「プロ-ブ操作は、右手?もしくは左手?」と題した両肩関節部のエコ-操作
  3. エコ-2画面動画(エコー画像と外観像の並列提示)の以下各論
    • 頚肩腕部の構造物:胸鎖関節、鎖骨下筋、腋窩動脈、胸肩峰動脈、第1から7肋骨、大胸筋、小胸筋、前鋸筋、広背筋
    • 肩関節:左肩関節と右肩関節におけるプローブ操作の違いと工夫
    • 橈骨神経:腋窩から前腕、手関節部に至るまで
    • 正中神経:腋窩から前腕、手関節部に至るまで
    • 尺骨神経:腋窩から前腕、手関節部に至るまで
    • 筋皮神経:腋窩から前腕、手関節部に至るまで
  4. 座長・谷掛先生との質疑応答を、上記各論毎に実施しました。
  • 各エコー解剖動画に対して、座長である谷掛洋平先生とともに、「このエコー解剖がどのように臨床的に役立つか?」についてディスカッションがありました。
  • 永野先生からのメッセージは、第1回目と同様に以下でした:
  1. 短軸像で中枢⇔末消へプローブを往復して走査する。プローブを回転して短軸像⇔長軸像を繰り返して走査する。
  2. プローブを連続的に動かしながら、自らの頭の中で3次元的な解剖を再構築する。
  3. 解剖、動作分析、エコーを共通言語、共通画像とし医師と理学療法士が共に学ぶ。
  • 全体を通じて、「エコー解剖」は趣味ではなく「臨床に役立たせるための技術」という観点に焦点が当てられ、当会の特色である、徒手・肉眼体表解剖とその評価方法・エコー評価注射という「多職種連携」の利点を加速させる学習方法を紹介することができました。
  • 最後に、小林只先生(JNOS学術局長)から、今回の講義へのコメント(治療部位適応に関する助言、医師・療法士ともにエコーを左右の手で扱えることの有用性と重要性など)および第3回JNOS学術集会の紹介をされました。

 


動画公開:第17回 JNOSウェビナー[Web Seminar] 講義

第17回JNOSウェビナーの動画およびディスカッションは、会員限定フォーラムで閲覧可能です.

  • 講義およびディスカッションの動画(90分程)
  • 専用フォーラム内でディスカッションもあり。

入会案内 

当会の入会はこちらから。