一般社団法人 日本整形内科学研究会

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第122回 ウェビナー [治療技術の学習] 最先端シリーズ 第15回 (1)ファシアメモリーリセット仮説 まとめ(論文アクセプト記念) (2)サムペインシンドローム 最新版  - お知らせ

第122回 ウェビナー [治療技術の学習] 最先端シリーズ 第15回 (1)ファシアメモリーリセット仮説 まとめ (2)サムペインシンドローム 最新版

一般社団法人 日本整形内科学研究会では、2026年4月25日(土) に第122回 JNOSウェビナー[Web Seminar] を開催いたします。

今回のテーマは治療技術の学習として「第122回 ウェビナー [治療技術の学習] 最先端シリーズ 第15回 (1)ファシアメモリーリセット仮説 まとめ (2)サムペインシンドローム 最新版 」となります。

今回は、ファシアメモリーリセット仮説が、International Journal of Molecular Sciences(IF 4.9 トップジャーナルの1つ)にアクセプトされました。Carla Stecco先生がAcadmic editorのファシアの特集号への掲載です。

Kimura, H.; Kobayashi, T.; Obata, H. A Conceptual Fascial Memory Reset Hypothesis: Mechanobiological Insights into Stacking Fascia as an Ultrasound-Visible Structural Phenotype and the Potential Role of Fascial Hydrorelease. Int. J. Mol. Sci. 202627, 3720. https://doi.org/10.3390/ijms27093720 (リンク

【抄録】

【背景・目的】
本ウェビナーでは、慢性疼痛におけるfascia(結合組織)の病的変化を説明する新たな概念「ファシアメモリーリセット仮説」と、その臨床応用として母指・手関節領域の複雑な病態を統合的に捉える「母指痛症候群(Thumb Pain Syndrome: TPS)」に対するエコーガイド下Fasciaハイドロリリース(FHR)の最新知見を報告する。

【ファシアメモリーリセット仮説(Fascial Memory Reset Hypothesis)】
前半では、国際学術誌に受理された本仮説の全容を解説する。超音波画像で高輝度帯として観察される「Stacking fascia(層状に重積したファシア)」は、慢性的な力学的ストレスに対する組織の累積的適応を示す共通の病的表現型である。持続的なメカノトランスダクションは、YAP/TAZ経路を活性化させ、エピジェネティックな変化(H3K27me3等)を通じて細胞外マトリックス(ECM)の硬化を「記憶」として固定化する。生理食塩水を用いたFHRは、このfasciaを物理的に分離することで機械的ストレスを解放し、異常なフィードバックループを断ち切る「リセット」機構として働く。本講演では、このメカニズムを証明するための分子的・構造的な5つの検証パラメータを提示する。

【母指痛症候群(TPS)と15ポイントFHRプロトコル】
後半では、臨床現場でしばしば併発するドケルバン腱鞘炎、CM関節症、手根管症候群(CTS)、交叉症候群、筋筋膜性疼痛の5疾患について論じる。これらは従来個別に治療されてきたが、共通のfascia異常と解剖学的連続性を基盤とする「母指痛症候群(TPS)」として統合的に理解することが重要である。今回は、具体的な鑑別方法(動画・実演解説)に加えて、TPSに対する包括的な治療戦略として、系統的かつ低侵襲な「15ポイントFHRプロトコル(背側6点・掌側9点)」を詳説する。特に、変形性関節症(OA)を軟骨下骨の虚血性疾患と捉え、嗅ぎタバコ入れ等における橈骨動脈周囲のfasciaエントラップメントを解除することで、血流を回復させOAの根本病理に介入する画期的なアプローチを紹介する。

  1. 第1伸筋区画(ドケルバン)

  2. 第3伸筋区画(EPL)

  3. EPL/EPB 交差部

  4. 第2伸筋区画(ECRL/ECRB)

  5. 第1・第2区画交叉帯1

  6. 第1・第2区画交叉帯2

  7. FCR / 橈骨動脈

  8. 母指球筋群

  9. CM関節

  10. FPL / 母指球筋

  11. 正中神経 / 横手根靱帯

  12. 正中神経(傍神経鞘)

  13. 正中神経/FPL/FCR接合部

  14. 正中神経/FPL(手根管)

  15. 掌側手根靱帯/正中神経

【結語】
FHRによる「血流改善・力学的除負荷・可動域改善」の三位一体アプローチは、ステロイドや神経ブロックに頼らない安全な手法であり、慢性疼痛治療における新たなパラダイムシフトとなることが期待される。

 

過去の最先端シリーズ

  • 第117回JNOSウェビナー(2026年1月24日 20:00~):分野「治療技術の学習」、「最先端シリーズ 第15回|副筋論文から読み解く、FHRの治療ポイント」、講師:木村裕明、木村ペインクリニックスタッフ(堀米、田島)、司会:小林只、申込みページ
  • 第112回JNOSウェビナー(2025年9月20日 20:00~):分野「治療技術の学習」、「最先端シリーズ 第14回|ハムストリング肉離れ後の症状(慢性期・後遺症)、膝関節伸展障害へのパッシブリリース」、講師:木村裕明、木村ペインクリニックスタッフ(堀米、田島)、司会:小林只、申込みページ
  • 第109回JNOSウェビナー(2025年7月26日 20:00~):分野「治療技術の学習」、「最先端シリーズ 第13回|腰背部痛・腰下肢痛(突発性横隔神経麻痺の治療の応用含む)へのFasciaハイドロリリース」、講師:木村裕明、木村ペインクリニックスタッフ(堀米、田島)、司会:小林只、申込みページ
  • 第108回JNOSウェビナー(2025年7月5日 20:00~):分野「治療技術の学習」、テーマ「最先端シリーズ 第12回|むち打ち症に対する総合診療②~ストレートネック、胸郭出口症候群(TOS)との共有技術~」、講師:小林只、司会:田中稔 申込みページ
  • 第104回JNOSウェビナー(2025年4月26日 20:00~):分野「治療技術の学習」、「最先端シリーズ 第11回|頭頸部痛とファシア~片頭痛の病態の変遷を踏まえて~」、講師:木村裕明、木村ペインクリニックスタッフ(堀米、田島)、司会:小林只、申込みページ
  • 第102回JNOSウェビナー(2025年3月29日 20:00~):分野「治療技術の学習」、テーマ「最先端シリーズ第10回|むち打ち症に対する総合診療~局所(注射・鍼・物療)☓ 内服(西洋薬、漢方薬、ビタミン・サプリ) ☓ α~」、講師:小林只、司会:田中稔、申込みページ 
  • 第98回JNOSウェビナー(2025年1月18日 20:00~):分野「治療技術の学習」、「最先端シリーズ 第9回|腋窩弓、血管、耳下腺、片頭痛+α」、講師:木村裕明、木村ペインクリニックスタッフ、司会:小林只、申込みページ
  • 第94回JNOSウェビナー(2024年9月21日 20:00~):分野「学術集会前企画」、「最先端シリーズ 第8回:パッシブリリースの応用とコツ(関節の軸を意識する)+腰下肢痛のパッシブリリース」、出演者:木村裕明、小林只、申込みページ、(非会員の学会参加者も参加無料)
  • 第91回JNOSウェビナー(2024年7月27日 20:00~):分野「治療技術の学習」、「最先端シリーズ 第7回|A.凍結肩に対する治療 B.耳下腺リリース(顔面神経リリース)C.自発放電研究 D.坐骨神経様症状に対するパッシブリリース」、講師:木村裕明、木村ペインクリニックスタッフ、司会:小林只、申込みページ
  • 第87回JNOSウェビナー(2024年5月11日 20:00~):分野「治療技術の学習」、「最先端シリーズ 第6回|表層のパッシブリリース+ファシアストレッチテスト+α」、講師:木村裕明、木村ペインクリニックスタッフ、司会:小林只、報告ページ
  • 第82回JNOSウェビナー(2024年2月17日 20:00~):分野「治療技術の学習」、「最先端シリーズ 第5回|末梢神経に対するパッシブリリース② 手根管、足根管、腕神経叢ほか」、講師:木村裕明、木村ペインクリニックスタッフ、司会:小林只、報告ページ
  • 第80回JNOSウェビナー(2024年1月13日 20:00~):分野「治療技術の学習」、「最先端シリーズ 第4回|フープ機能から再考する変形性膝関節症の新しい治療法、末梢神経に対するパッシブリリース(坐骨神経を例に)」、講師:木村裕明、木村ペインクリニックスタッフ、司会:小林只、報告ページ
  • 第78回JNOSウェビナー(2023年10月21日 20:30~)分野「治療技術の学習」、「最先端シリーズ~第3回 股関節パッシブリリースほか~」、講師:木村裕明、木村ペインクリニックスタッフ、司会:小林只 申込みページ報告ページ
  • 第75回JNOSウェビナー(2023年8月19日 20:30~):分野「治療技術の学習」、「最先端シリーズ~血管と痛み~第2回」、講師:木村裕明、木村ペインクリニックスタッフ、司会:小林只 案内ページ、報告ページ
  • 第71回JNOSウェビナー(2023年6月10日 20:30~):分野「治療技術の学習」、「最先端シリーズ~血管と痛み~第1回」、講師:木村裕明、木村ペインクリニックスタッフ、司会:小林只 申込みページ報告ページ

開始は20時00分となりますのでご注意ください。(参加開始は19時40分)

詳細は下記をご参照ください。職種を問わず多くの方のご参加をお待ちしております。

第122回 JNOSウェビナー[Web Seminar]

日時2026年4月25日(土) 19:40(参加開始) 20:00(ウェビナー開始) 21:30(終了)    

  • セミナー開始は20:00になります。
  • 19:40-20:00は全員のの機材調整・使用方法説明の場となります。
必要環境
  • Windows PC , Mac, スマートフォン, タブレットなどzoom ウェビナーに接続ができる端末
  • 使用ソフト:zoom 
  • 事前にZoomの動作確認をした上でご参加ください。
  • マイク、カメラは必須です
  • 詳細の接続方法等は参加受付後に個別にメールいたします。
定員
  • 80名 (先着順)
費用
  • 会員:無料
  • 非会員:5,000円(税込み)
参加申込開始・締切
  • 開始:受付開始済
  • 締切:2026年4月23日(水)20時 
主催一般社団法人日本整形内科学研究会(Japan Non-surgical Orthopedics Society; JNOS)
参加資格
  • 以下のいずれか
    • 当会会員
    • 当会非会員の医療系資格所持者
タイムスケジュール(予定)
  • 講義 60分
  • 質疑応答 30分
申し込み方法
  • 会員と非会員で申込み方法が異なりますので、ご注意下さい
    • JNOS会員:会員専用コミュニティーサイトからお申込み
    • JNOS非会員:専用予約システムからお申込み(クレジットカード決済)
その他
  • 以下に、ご了承の上でお申し込みください。
    • 参加者による、セミナーの静止画/動画撮影、録音は禁止です。
    • セミナーの内容はJNOSにて会員の学習資料として収録され、後日会員フォオーラムに掲載予定です。また、収録動画は編集後に配信・販売される可能性があります。
    • 機材の不具合等により正しく試聴ができない場合などの補償はございません。
    • 必ず前日までに機材の事前準備・確認をしてください。
    • 一台のPCで参加登録された複数の方がセミナーに参加・視聴することは可能ですが、参加登録されていない方は参加・視聴することはできません。
    • 一人の参加者が複数のデバイス(例:windows と Mac)で接続することはできません。
    • 申し込み後に欠席される場合は、必ずキャンセル処理(又は事務局への連絡)をお願いします。無連絡の欠席は今後のイベント申し込み時の承認可否判断に反映されます。
    • 内容は都合により予告なく変更する場合があります。予めご了承ください。
問い合わせ先一般社団法人日本整形内科学研究会 お問い合わせフォーム